その時。音楽家の身に何が起こったのか。

音楽を創る事で、音楽家の身に何が巻き起こっているのかを綴るブログ

東京。無名の音楽家。はてなブログで書き始めます!

ニッチの皆様、初めまして!
東京在住、無名の音楽家 高宮拓と申します!

去年noteで記事を書いていましたが思う所があり、もっと突っ込んだ濃い内容を書きたくなりこちらで新規ブログを立ち上げました。
noteで読んで頂いていた方には少し重複してしまう箇所があるかと思いますが、どうぞお許し下さい。
この先は、
noteは表立った活動や表現。はてなブログは心の内を突っ込んで書いていく。
そんな場にしていきたいと考えております。

初めましての方にざっくりと自己紹介をすると
私高宮拓は、2010年結成の「絶えずBEATしろ」というバンドでギター&ボーカルを担当。
東京のライブハウスを中心に、大阪・名古屋・京都・神戸・台湾と駆けずり回って活動していました。
コロナ禍になる以前にメンバーが抜け、現在は一人楽曲を制作しながらメンバーを探しています。

youtu.be


youtu.be

ライブを中心とした活動は、2020年一旦ストップせざるを得なくなりました。
幸か不幸かバンドのメンバーは私一人になっていて、楽曲を制作し一人でのライブ用に曲数を揃えている段階だったので、決まってるライブ日程が中止や延期になる事はありませんでした。
それでもいざライブをやり始めようと思っていた矢先の霹靂に、多くの音楽関係者と同じく落胆は隠せませんでした。

しばらくライブが出来ないのか...クソ。これからっていう時に。
...どうすりゃいいんだよ。
 
バンドの収入源の多くを占めるのはライブチケット代と物販売上。
それが得られなくなって、この先音楽をやる意味はあるんでしょうか?
一瞬疑問符がチラつきました。
でも不思議とこれっぽっちも音楽を辞めようとは思えなかった。
それは、何かに強制的に自分のやりたい事を奪われるのは爵だったり、単純にお金を稼ぐ事だけを目的に音楽をやってたわけじゃなかったからとか。
そんな思いからかもしれません。

こんな一変した世界で売上が0だったら色んな所は潰れてしまうけど、音楽は売上が立たなくてもやれた。
それは皮肉で、他方幸せな事。
つまり音楽という商業は一度止まらなければならなかったけど、音楽自体は止まる必要が無かったという事。
その反面、私は音楽をやる事の責任を感じました。
やりたい事をやれない人達が大勢いる中で、私はやりたいだけで音楽をやって良いんだろうか。
私に何かやれる事はあるのか...
とにかくまず家族や大切な人達と連絡を取り安否や現状を聞きに走り、混乱する頭を抱えながら大切な人やものに向けた思いをSNSに載せました。
楽曲制作には今の混乱や苦悩や希望が自然と注入されていきました。

そんな中世界中の名だたる音楽家が動画等を通して歌い演奏し、苦しむ人達の心の支えになっている姿が目に入る。
日本のアーティストも、例えば星野源の「うちで踊ろう」ムーブメントは多くの人達の心を救い、宇多田ヒカルはインスタライブで、普段見せないロンドンでのプライベートの姿を見せてくれたり直接視聴者と話して励ましたり生歌を歌ったり、サカナクションの山口一郎は、同じくインスタライブで何度も何度も多くの視聴者と直接話したり、ライブを運営するにあたって必要不可欠な普段私達が見ることの出来ないスタッフさんを紹介し話したり、音楽業界の困惑と次の動きについてや伝統工芸を取り上げ日本文化の素晴らしさを伝えたり。
誰かが誰かを救う。そんな瞬間を見て聞いて体験すると、なぜか分からないけどなんかグッと来て泣いてしまっている自分がいました。
音楽の役割は人の心に寄り添う事なんだと、改めて思い知らされた。

万人に受け入れられたものを音楽っていうんじゃなく、一人一人の心に寄り添うのが音楽。
音楽で万人に受け入れられた経験がない私が言っても説得力がありませんが、その実感は痛い程に染みました。

30代も終わりに近づく中、音楽活動をこの先の世界でも続けていく為に
今まで使ってこなかったPCを買い、配信等の次なる活動に向け機材を導入&アップグレードし、新たな表現としてブログを始め、活動のアイデアを出してはストックしていく。
自分の音楽表現を大転換させていきました。
新しい事をするには試行錯誤がついてまわり、一気にやる事が増えた分うまくいかない事も盛り沢山。
システムがうまく回るにはもう少し時間が必要で心が疲弊する事も多々。
それでも思いが焼き付けられた曲が出来たり、ブログやSNSを見て「頑張ってるね」と声をもらったり、希望をかき集めて。
なんだかんだこの足は進んでるのかと感じながら日々を送っていきました。

そして、一年が過ぎ2021年。
ワクチン摂取が始まり、音楽表現や活動はどう変化していくのでしょうか?
VR、オンライン、無観客、新しいライブの形の提案はどんどん進んで。

けど.....正直、今までの様にライブがしたい。
お客さんと一体になってライブを楽しみたいよ。

ライブの感動や興奮は、あの時あの場所でしか味わえない。
それを知ってる人は同じ気持ちだと思う。
新しい表現は大切だけど、取って代わるとは全く思えない。
きっと従来のライブの形は無くなったりしないと思う。
またあの瞬間を共有出来ると確信してる。
だって、無くなって欲しくないものは無くならないように守っていくのが自然だと思うから。
だから今は自分がやれる事をやっていく。
変化を受け入れるべきものと、変わらなくていいもの。その両方を見据えていく一年になる気がしています。

未だ収まらぬコロナ禍に現在生きている一音楽家としての表現の記録として、これから様々な視点から

大胆に繊細に時に変態的に

書いていこうと思いますので、
これからどうぞ宜しくお願いします。